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オリンピックの金メダル、あれは金で出来ていると思われている方も多いのではないでしょうか?メダルの材質等については、オリンピック憲章で決められており、銀メダルは純度92.5%以上の銀製で、金メダルは、銀メダルに6g以上の金メッキを施すこととされています。つまり、金メダルは銀製で、それにわずかの金メッキをしたものです。

金メダルと銀メダルは、6gちょっとの金メッキの差、現在の金価格で言えば7−8千円の差しかないのですが、その価値は、計り知れないくらい大きいですね。ちなみに銅メダルは、銅に若干の銀を混ぜたものだそうです。

重さはシドニーオリンピックの場合、金及び銀メダルが約210g、銅メダルは約170gでしたが、ソルトレイク冬季オリンピックでは、金メダルは約570g(1.25ポンド)で、史上最重だそうです。
もう飽きてしまって、処分してしまいたい金製品はどうされますか?ネット上のオークションに出品したとしても、なかなか売れないし、売れたとしても、中古品ですから買値の2割程度になってしまうことも多いでしょう。

そんな場合、アクセサリーとしてより、金属としての金として買い取ってくれるところもあります。金は国際相場商品で、毎日価格が変化しますが、2001年7月6日現在、1グラムあたり、K24は1100円前後、K22は860円前後、K18なら700円前後で買い取ってもらえるはずです。

造幣局の刻印などなくても、比重を計れば、すぐにその場で確認できるので問題ないです。金は比重が19.3で、銀の10.5、銅の8.93、鉄の7.87と比較しても非常に重い金属です。

K18やK22で、時間的余裕があって、それなりの重量がある場合は、純金に精錬して貰い、純金(K24)として売却した方がお得です。1グラム(精錬後)60−80円程度で、精錬してもらえます。精錬の際、100%金を回収出来ないので、計算より1%程度重量が減ってしまいますが、それでもK18やK22として売却するよりお得でしょう。
アメリカは1971年に、金とドルの交換を放棄した(いわゆるニクソン・ショック)。そして、金の価格は、第2次オイルショック時の1980年に1トロイオンス850ドルの最高値を付けて以来、20年間下がり続けてきました。

特に1999年には、ヨーロッパ各国の中央銀行が保有金の大量売却を行い、またヘッジファンドなどの投機資金が先安を見越して先物市場で大量の売りを浴びせ、1トロイオンス250ドル割れ寸前まで下落ところが、突然、アメリカ主導でヨーロッパ各国の中央銀行間で「ワシントン合意」と言われる、金売却についての協調体制が発表され、金価格は320ドルまで高騰。現在は270ドル前後で推移しています。

アメリカは、ここ20年、金の大幅な価格下落にも拘わらず、産出量を大幅に増やし、南アフリカに次いで世界第2位、金保有高ではダントツの1位です。

世界の覇権を強固にしたいアメリカ。その為には強いドルを演出したいところ。世界の基軸通貨としてのドルですが、現在はいくらでもドルを発行できるので、一旦信用性を失えば、一気に資本流失を招く。金本位制に戻し、金との交換の裏付けがあれば、強いドルを維持できる。

単なる商品に落ちぶれた金が、再び通貨として復活する時代が来るのであろうか?
金鉱山生産量(1999年、GFMS GOLD SURVEY2000より)         単位:トン
南アフリカ 450 インドネシア 155
アメリカ 342 ロシア 138
オーストラリア 303 ペルー 127
カナダ 158 ウズベキスタン 86
中国 156 ガーナ 78
金の供給には、上記の金鉱山生産量(全世界計2,576トン)の他、スクラップ(リサイクルによる回収)、ヘッジ、公共機関の売却(中央銀行の売却)など計4,093トン(1999年)となります。一方、需要は宝飾用が76%を占めています。さて、宝飾用の金の需要が一番多い国はどこでしょうか?

これが、意外や意外(?)インドです。なんと日本は、バブル崩壊以降大きく減ってきて1999年はタイのひとつ上の19位です。タイも1997年のバーツ切り下げ以降の不況で大きく減ってますね。

又、取引単位も日本ではグラムですし、タイはバーツですが、欧米諸国ではトロイオンス(Troy ounce、約31.1035g)、インド・パキスタン・中近東ではトラ(Tolas、約11.664g)、中国・台湾・香港などはテール(Taels、約37.429g)と色々異なります。

需要の多い国は、人口も多い国が多いのですが、日本は人口や経済規模で考えると宝飾用金の需要は非常に少ないと言わざるを得ないです。やはり日本では、宝飾用ではプラチナの需要がかなりありますので、その分、金の需要は食ってしまっている訳ですね。ちなみに、日本の宝飾用プラチナの需要が、1999年では金と同量の41トンあります。宝飾用のプラチナ需要は日本と韓国で大半を占めています。
世界の宝飾用プラチナ需要の内、日本の占める割合は、95年・82%、96年・74%、97年・64%、98年・51%、99年・46%になっています。
宝飾用金の需要(1999年、GFMS GOLD SURVEY2000より)         単位:トン
国名 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999
インド 245 330
384
412
576
661
618
アメリカ 291 307 308 312 339 385 407
EU 388 375 377 370 399 415 397
中国 292 302 289 274 342 228 198
サウジアラビア 167 141 174 177 226 187 168
エジプト 53 60 65 74 132 135 138
インドネシア 72 109 129 123 104 48 110
イタリア 133 121 114 105 110 108 101
トルコ 120 73 98 122 149 139 90
イギリス 39 42 45 48 61 65 70
台湾 123 111 100 90 86 66 66
パキスタン 34 34 39 51 73 53 60
フランス 46 45 48 49 50 56 56
スペイン 40 41 45 46 54 61 53
韓国 60 62 61 60 56 35 52
ドイツ 68 67 61 58 55 50 48
ドバイ 34 42 36 41 40 43 45
メキシコ 46 45 18 23 28 32 43
日本 101 99 95 86 64 45 43
タイ 63 62 55 57 31 20 41
日本の金製品輸入(2000年、財務省関税局資料に基き、JTCさんが纏められたもの)
国名 輸入数量(単位:kg) 前年比 構成比
イタリア 7,678 113.7% 39.7%
アメリカ 2,077 150.9% 10.7%
フランス 1,728 116.9% 8.9%
タイ 1,365 156.5% 7.1%
香港 1,252 108.6% 6.5%
ドイツ 494 109.7% 2.6%
スイス 314 69.2% 1.6%
シンガポール 43 262.4% 0.2%
その他 4,375 101.4% 22.6%
合計 19,325 114.6% 100%

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