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タイのやきもの・ベンジャロン(ベンチャロン)の歴史
ベンジャロン(ベンチャロン)は、古代サンスクリット語の「ベンジャ」と「ロン(グ)」を語源とし、「五色(多色)」を意味するタイの伝統的磁器です。尚、5色は多色を意味しますので、ベンジャロンは5色に限らず、3色のこともありますし、5色以上使われていることも有ります。
アユタヤ王朝後期の16世紀末から17世紀前半頃、中国(当時の明)より、白い磁器に多色の上絵具を焼き付ける技法が伝えられました。当初は、タイ国王が職人を中国に送り、そこで製造した物を、タイ王室御用達としてタイに輸入していました。
当時のアユタヤは、諸外国との交易で発展し、東南アジアでも有数の商業都市で、山田長政で有名な日本人街が出来たのもこの頃ですね。当時は、ヨーロッパでは磁器の製造技術がなく、中国や日本から輸入されており人々を魅了していました。ヨーロッパで初めて、磁器の生産方法を確立出来たのは、18世紀になってからでした(現在のドイツのマイセン窯)。
初期のベンジャロンは現在のものと異なり金彩のない色絵磁器(赤絵磁器)でしたが、今から200年ほど前のラマ2世の時代に、「ラーイ・ナム・トーン(ラーイは文様、ナムは水、トーンは金を意味するタイ語です)」と言われる金の縁取りを施した豪華絢爛なスタイルが確立し、王室専用の磁器として作られるようになりました。初期のベンジャロン焼きは、バンコク国立博物館HP内のベージに掲載されております(ページの中程にございます)。
ヨーロッパも同じですが、食器に限らず、高級品というのは、元々は王室用に作られることが多いですね。
ベンジャロンは前述の通り五色を意味するもので、中国を起源する(景徳鎮窯が有名ですね)、日本でも有田焼(伊万里)・九谷焼で有名な「五彩」と同じ、素焼きの後、釉薬を掛けて1300℃近くの高温で本焼きした白い磁器に、上絵具で文様を色付けし、800℃前後の低温で再度焼き付ける色絵磁器と言われるものです。更には、日本では金襴手と呼ばれる金彩を施したところも同じで、歴史のロマンを感じさせてくれます。
その後、ベンジャロンは王室御用達としてだけでなく、貴族・商人の生活にも浸透していき、タイを代表する高級磁器となっています。タイの三大やきもの(陶磁器)は、ベンジャロン焼き、セラドン焼き、ブルー&ホワイト(染付或いは青花とも言います)ですが、ベンジャロン焼きは、元来が王室専用に製造されていたという歴史もあり、金彩を施し、繊細で緻密な絵付けがされており、圧倒的に豪華且つ高価なものです。
ベンジャロン焼きをいろいろと見て回っていますと、様々な文様がある一方で、違う店(或いはメーカー)でも同じ文様を見ることがあります。これは、どこかがコピー、真似しているというものではありません。ベンジャロンの文様は、基本的に全てタイの伝統的なデザインを使用していますので、どこが真似したというものではないのです。
勿論、同じ文様でも、店(或いはメーカー)、もっと言えば職人の技術力や品質レベルに対する考え方により、仕上げに歴然とした差が出てきます(勿論、お値段にも)。
又、ベンジャロンに限らず、磁器の柄にはプリント・転写と手描きがあります。プリント・転写は安価に大量の製品を作ることが出来ますが、手描きのものは時間も掛かり、高価なものとなります。また、ベンジャロンの絵付工程の中でも、何もない真っ白な磁器に文様の線を描く作業が難しく、熟練した職人が行います。その後の色付け作業は、それほどでもないので、経験が浅い修行中の職人が行うことが多いようです。更に、色付け後、文様を縁取るように金液で、細い線を描いていきますが、これも熟練を要する作業です。
ベンジャロンにもカップ&ソーザーで数百円程度の安価なものがたくさんありますが、当店では全て手描き且つ磁器本体にファインボーンチャイナ(ロイヤルボーンチャイナ)を使用した高級品のみを取り扱っております。
高価ですが、ボーンチャイナのもつ暖かな色、手描きの模様、つや等、まさに最高級ベンジャロンというに相応しく、お客様に充分納得していただけるものと確信しております。
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→ベンジャロン画像集
タイにおけるお薦め(当店の仕入先)のベンジャロン焼きのお店です。タイに行かれた際には、覗いてみてください。
● Damrongluck Benjarong(ダムロンラック ベンジャロン)
シェラトンホテルの隣のリバーシティ(River City)というショッピングセンター3F。
● Siam Ceramic Handmade(サイアム セラミック ハンドメイド)
パッポン2通り、スクンビット・ソイ10、プーケット・パトンビーチ他、プーケットで3店舗。
店名は違いますが、経営者は同じです。
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