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ベンジャロン焼きの文様

タイ正月(ソンクラーン)文様ベンジャロン焼の予約を開始しました。

CHAKRI
    
「CHAKRI」は、多くの花びらを持つヒナギクの花を題材にしており、特徴は、花びらが白く・丸く、花粉(雌しべ)の部分が赤く描かれている点です。絵付師は、葉の周りに、花びらと雌しべを強調・目立つように描きますので、まるで花びらと雌しべが浮いているように見えます。一方、目立たない葉の方は、まるで風に揺らぐようで、繊細に描かれており、見事に花と調和が取れています。

また、この文様は、ラマ5世(1868-1910)の時代に生まれ、広まったものです。ラマ5世(チュラロンコーン王)は、この文様にCHAKRI(チャクリ)という、ラマ1世より現在に至るチャクリ王朝の名前を使用することを許し、自ら使用する以外にも、重要な式典の記念品として王族、貴族や招待客に配る為に、作らせていました。
PIKUL
  
「PIKUL」は、仏教の僧侶が3ヶ月の修行に入る入安居(カオ・パンサー)を起源とする文様で、ラマ2世(1809-1824)の時代に生まれました。「PIKUL」とは、熱帯・亜熱帯に生える丈夫なアカテツ科の常緑高木(学名MIMUSOPS ELENGI LINN)で、タイのお寺の境内などでよく見ることが出来ます。

花は、ジャスミンのような甘い香りがし、花びらは、まるでノコギリのような形をしています。


「PIKUL」文様は、ワット・プラケオ(グランドパレス)など、お寺の壁や柱などで見られ、それを小さくしてベンジャロン焼きにも使われているものです。この文様は、悪霊から守ってくれると共に、永遠の平和と繁栄をもたらすと信じられており、「幸福をもたらす文様」とも言われます。

タイでは幸福と繁栄の木ですので、人の名前に使われることもありますし、学校の校花などになっているケースもあります。
PHUM KAO BIN
   
「PHUM KAO BIN」は、ラマ5世の時代に生まれ、金色の線で四角く区切られ、稲穂を題材とした格子模様です。元来は宮殿など、王室関係のみに使われていた、タイの象徴的な文様で、ベンジャロン収集家なら誰でも、この文様を持っていると言われるほどです。

この文様は、非常に経験と技術を持った職人でなければ、正確且つ繊細に描くことはできません。

大半のベンジャロン文様は、タイの自然や人の営みから生まれたタイ特有のものです。この「PHUM KAO BIN」も、タイの主要な経済的生産物であると共に、長らくタイ人の主食でもあり、宗教的儀式にも使われる稲穂(米)を題材にしています。

また、「PHUM KAO BIN」は、他のベンジャロン文様と全く異なり、モチーフ(題材=稲穂)よりも、線の方が強調されている点が、特徴的であります。
KHAO-LAM-TAD(又は、LA-IAD)
   
「KHAO-LAM-TAD」は、細かなダイヤとロウソクの炎を描いた文様です。細かな多くのダイヤと炎が、金色の線で、密接に繋がれており、きらめいているように見えます。

金色の線が、非常に細く長く、且つ多いので、常に一定の力を掛けて筆を動かしながら、描くことが要求される難しい文様です。
KRADANG-NGA(又は、GARAVEG)
「KRADANG-NGA」は、バンレイシ科の草木で、美しい黄色い花は、強烈な甘い芳香を放ち、タイでは、これを抽出して、お菓子や料理の香りつけに使われます(アロマテラピーや香水の材料として有名なイランイランも同じバンレイシ科の草木です)。また、茎から鳥の爪のようなフックが生え出ており、鶯爪花(オウソウカ)、鷹爪花とも言われます。

強烈な芳香を放つこの花も、タイ芸術に取り入れられ、お寺の壁などにも良く見られる文様です。また、茎と葉が絡まる曲線的なこの文様は、インド芸術の影響を少なからず受けていると言えます。
LOTUS WITH GOLDEN DOTS
LOTUS(蓮)の花に、金色の点をあしらった文様です。蓮の花は、タイ芸術の中で象徴的な題材と言えるでしょう。仏陀が蓮の台座の上に座っている姿は、仏像や仏教絵画などでも良く見られるように、タイの国教ともいえる仏教では、もっとも重要視される花です。

ラマ2世は、中国芸術をタイに取り入れる為、中国より芸術家たちを招きましたが、この文様も、中国芸術の影響を受けた、近代的なデザインと言えます。はっきした色使いが多いベンジャロン焼きの中で、この文様は、繊細で、やさしく淡い色使いがなされています。
BUTTERFLY(BROKEN MIRROR BACKGROUND)
この文様は、もともとは、中国磁器のデザインで、中国芸術とタイ芸術が、融合したものですが、間に、白い小さな玉模様を配することにより、割れた鏡(BROKEN MIRROR)のように見えます。蝶がまるで、今にも動き出しそうに、生き生きと描かれています。
DOK MAI KHOD
 
「DOK MAI KHOD」は、ピンクと紫色の花と、渦を巻くような蔓が描かれた現代的な文様です。この渦を巻くような蔓の形から、タイではこの花を「SROI FAH(王女のネックレス)」と呼びます。
「DOK MAI KHOD」は、インド芸術の影響を受け、タイ芸術と融合した文様です。


又、渦を巻くような蔓と花は、「KANOK(左図参照)」というタイの有名な文様にもなっています。「KANOK」は、炎(或いはペイズリー柄)のような形をしており、仏像(の台座や背景)、建築物だけでなく、布、木工品などにも使われているのを、タイではよく目にします。まさに、タイの代表的な文様の一つです。
KARN YAENG
「KARN YAENG」は、草木の茎が交差した格子文様で、上述の「PHUM KAO BIN」の影響を受けて作られたものです。

黄緑色と黄色がベースとなっていますので、非常に優しい感じがします。また、他に赤や青なども使われるなど、「PHUM KAO BIN」よりも多くの色を使っており、非常に魅力的な文様です。
KAN TOR DOK(又は、I-TIM)
「KAN TOR DOK」は、花と茎を題材にした格子状の文様で、小さな花の持つ、可憐なイメージを表現した、非常に古いデザインです。

あまり花という感じは受けず、どちらかと言えば幾何学的なイメージが強調されています。他の建築物、工芸品などには使用されず、ベンジャロン焼きにのみ使用される、珍しい文様です。

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